社会課題に技術と信念で向き合う。
建設の新たな価値を創造するために。
PROFILE
西村 利也
建築本部長(現名古屋支店長)
1987年入社。名古屋支店で現場管理の経験を積み35歳で工事事務所長となり、39歳で静岡営業所の営業所長を経験。その後、名古屋支店にて建築課長を担当し、本社の建築部長に。2021年4月から建築本部長として、松村組の建築現場全体を統括する。
阿部 真一
取締役管理本部長兼
建設ソリューション事業本部長
1995年に松下電工(現パナソニック)に入社。同社で営業や事業企画部門を経験し、2020年4月に松村組に着任。2021年4月より両本部の責任者として松村組の発展に向けて推進する。
TALK01 これから“街づくり”・“建物づくり”は、どのように変化していくと思いますか?
- 西村:
- 建物は衣食住を支える生活の基盤です。しかし、雨風をしのげる丈夫な建物を建てるだけでは、情報化が進み価値観が多様化する社会において、要求に応えられなくなりました。新型コロナウイルスや技術の進化など、様々な社会の影響を受けている今、建設としての大きな転換点を迎えていると思います。
- 阿部:
- 人が安心に住まうだけでなく、より良いくらしやサービスを実現できる建設が求められています。PLTに参画している松村組として、トヨタ自動車のモビリティ技術やパナソニックのテクノロジーを建設と組み合わせることで、スマートシティをはじめとする新たな価値の提供が可能になると考えます。
- 西村:
- 松村組は創業120年以上の歴史を誇ります。お客さまと長期的な信頼関係を築いてきたことも、松村組が持続可能な街づくりを実現していく大きな要素です。社員一人ひとりが信念を持ち、同じベクトルを向いて建設に取り組んできたからこそ、今後も新たな価値を創造していけると信じています。
- 阿部:
- 着任した際、松村組は真摯で真面目な社員ばかりだと実感しました。それがお客さまを大切にする姿勢につながっているのだと思います。少子高齢化、環境問題、脱炭素やインフラの老朽化…現在は様々な課題がクローズアップされています。お客さまや建物を利用される方々に寄り添い、永劫的に発展していくことが、未来の持続可能な街づくりにつながっていくのだと思います。
TALK02 PLTにおいて、唯一のゼネコンである松村組が果たす役割とは?
- 阿部:
- 新しい街づくりを積極的に展開する上で、松村組は建設技術で貢献しています。PLTが街づくりを企画して、松村組が実行するというイメージです。その際、パナソニックやトヨタ自動車、各ハウスメーカーといったPLT参画企業と連携し、ノウハウを融合させて脱炭素などの社会課題を解決する建設を提案します。
- 西村:
- PLTに参画したことで松村組の建設現場の仕事内容が、大きく変わった訳ではありません。しかし、大阪府吹田市の多世代住居型健康スマートタウン「Suita SST」ではパナソニックホームズと連携して取り組むなど、シナジー案件が増えたことにより、少しずつ社内に変化が起きています。これからも、パートナー企業と連携を深めながら一つひとつの案件を積み上げることで、さらなるシナジー効果が発揮されていくはずです。
- 阿部:
- 現在は開発営業会議など様々なシーンで、PLT各企業のキーマンと積極的に情報交換を行っています。今後もPLTの案件はさらに増えていくことでしょう。しかし、松村組のリソース的にも、無限に案件数を増やせるという訳ではないので、松村組のお客さまの案件とPLTの案件のバランスをとりながら、長期的な目線で仕事に取り組んでいます。
- 西村:
- 松村組はPLT唯一のゼネコンです。中堅ゼネコンであるものの、実績に裏打ちされたノウハウを水平展開できるのはグループ他社にはないメリットだと思います。研修や知見の共有、事例の表彰など、各企業が知恵を絞ったアイディアやノウハウを共有することで、PLTの案件はもちろんのこと松村組の案件でも新たな価値を提供できるようになるでしょう。
TALK02 変化する社会の中であっても、変わらない松村組の信念はどこにありますか?
- 西村:
- 創業以来、脈々と受け継がれてきた“技術と変化という革新”が松村組のDNAです。一人ひとりの役割は違うものの、“より良いものを”という同じベクトルを向き、常にチャレンジ精神を持って仕事に向き合う社員たちの個の力。これこそが、松村組の信念であり強みだと考えています。
- 阿部:
- 大手企業だと限られた分野の仕事に携わる傾向にありますが、松村組は多様な案件や幅広い業務に関わることができるので、成長が圧倒的に早いのです。そして、“誠実な心と多彩な技術”という経営理念にある通り、真摯な姿勢で仕事に向き合い、基本に忠実でありながらも自発的にチャレンジするスタイルが浸透しています。社員が成長することで、より社会への役立ちが高まり、ひいては会社が成長していくという好循環を実現しています。
- 西村:
- 松村組の強みをさらに発揮するために、働き方改革にも取り組んでいます。働き方改革の目的は、社員の満足度を上げることです。業務効率化で余裕のできた時間を個人や家族が有効に使ってもらうためにも、業務時間内での生産性を最大化する。そして、社員に夢を持ってもらい、イキイキと働ける環境を整える。これが、松村組のさらなる発展につながると考えています。
- 阿部:
- 人の成長が、松村組の財産です。持続的な街づくりを実現するためには、松村組の財産である人を大切に育てながら、会社も持続的に発展していかなければなりません。そして、社会課題に対してPLTの一員である私たちが旗印を揚げていくことで、社会にも大きなインパクトをもたらしていきたいです。
- 阿部:
- 今まで取り組んできた分野に加え、デジタルと脱炭素をキーワードに取り組んでいく必要があると考えています。PLTならではの最先端テクノロジーを取り入れた提案手法や新たな検査システムの活用など、他社にはない取り組みを進め、“建設のあたりまえを変えていく”会社を目指していきます。
- 西村:
- コロナ禍における現状をピンチと捉えるか、チャンスと捉えるか。技術の革新が社会の進化につながるのか、人類(人間)の退化につながるのか。考え方一つでものごとの見方は180度変わってしまいます。松村組は創業以来、技術の継承とその時々の新技術の導入により、時勢や曲面の判断を繰り返して現在に至りました。経営理念の“社員一人ひとりの夢”・“社会の求める価値”を大切にし、ポジティブに時勢を乗り切って進化し続けたいと思います。
- 阿部:
- 未来に向けた新しい取り組みの一例として、※PLTリサーチラボがあげられます。PLTの建設事業の発信基地として、新しい技術を用いてお客様に提案が可能になります。例えばBIMで建物の立体モデルを設計し、照明や色柄など細部まで出来上がったイメージを立体的に投影することで、お客さまに分かりやすく提案して合意形成するというフローが実現します。先進性を作り上げることに携われるのも、大きなやりがいになるでしょう。(※prime life technologies research laboratory)
- 西村:
- ゼネコンの良さを残しつつ、新しい技術を取り入れていく。松村組が唯一無二の存在感を発揮するためのステップを歩み始めています。松村組は歴史ある会社ですが、皆で新たなことに挑戦していく会社だと自負しています。学生の皆さんは、完成された会社と一緒に作り上げていく会社、どちらがいいですか?ぜひ松村組で、ともに成長していきたいと思っています。